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主観情報処理研究所

経営情報システム:QC7つ道具(最終更新:2015/12/06 16:33:44 JST)

QC7つ道具(その1)

特性要因図(フィッシュボーン図)

起きている現象(特性)に対して,その要因(原因)となる事柄を言葉で挙げていき,それぞれの要因の関係を示したり,影響の度合いを確認するために利用される.ちょうど図の形が魚の骨のようになるため,フィッシュボーン図とも呼ばれる.

阪神タイガースが優勝できないという現象に対して,考えられる要因を特性要因図で表した例.

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特性要因図の一例(徹底研究! 情報処理試験)

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ヒストグラム

別名,度数分布図とも呼ばれる.データのばらつき,分布の形状を明らかにするために用いられる.ヒストグラムでは連続的に変化するデータを特徴を理解しやすくするために,カテゴリと呼ばれるグループに分けて,そのカテゴリごとの度数を図示することが多い.一番わかりやすい例としては成績の素点を評価(秀,優,良,可,不可)に直して,分布として表すことを思い浮かべればよいだろう.

ヒストグラムの一例(徹底研究! 情報処理試験)

実習:ヒストグラムの作成

  1. データをカテゴリに変換する(例えば,成績なら「63点→可」のように変換)
  2. カテゴリごとの「度数」を求める(各カテゴリに含まれるデータ数を数える)
  3. 横軸を「カテゴリ」,縦軸を「度数」の棒グラフを作成する
2013年阪神タイガースの得失点差の分布
得失点差度数
-121
-218
-39
-44
-55
-62
-7以下8
得失点差度数
0(引分)4
得失点差度数
7以上8
64
58
415
36
29
123

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実習に利用するExcelのワークシートを次のリンクをクリックして,各自のパソコンに保存すること(2013年度後期は時間の都合上,演習が困難なので割愛します.興味のある人は各自で行ってください

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パレート図

要因(あるいは項目)ごとの個数や度数の大きい順(降順)に並べたヒストグラムと要因ごとの個数や度数の累積和を表す折線グラフを重ね合わせた図.ヒストグラムグから影響の大きな要因が視覚的に理解できるのに加えて,折れ線グラフから「ある要因までで全体の何パーセントを占めるか」が視覚的に理解できる.後者の特徴を利用したパレート図に関連する手法としてABC分析と呼ばれる方法がある.これは項目を累積相対度数の上位70%のA群,次の20%のB群,残りの10%のC群に分けて,各群ごとに売値や管理方法を変えて利益を高める手法である.

パレート図の一例(徹底研究! 情報処理試験)

実習:パレート図の作成

  1. 要因名で「度数」が並んでいるので,「度数」が大きい順(降順)に並び替える
  2. 「度数」の「総数」と「累積度数」を求める
  3. 「累積相対度数(=累積度数/総数)」を求める
  4. 横軸を「降順の要因」,縦軸を「度数」の棒グラフと縦軸を「累積相対度数」の折線グラフを重ねて描く
2013年阪神タイガース負け試合分析
得失点差度数
-121
-218
-39
-44
-55
-62
-7以下8
得失点差度数 累積度数累積相対度数(%)
-1212131.3
-2183958.2
-394871.6
-7以下85683.6
-556191.0
-446597.0
-6267100
総数67

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このグラフから,得失点差が3点以内の負け試合が負け試合の約70%を占めていることが見て取れる.つまりこれらの接戦で負けた試合を勝ち試合にすれば,勝率が改善することがわかる.ということは投手は問題ないが,強化のポイントは打撃であることがわかる.やっぱり右の大砲でしょうな.

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