経営情報システム:新QC7つ道具(最終更新:2016/11/19 18:00:46 JST)
作業日数や工程を管理するための図法.複数の作業が実施される場合に,作業の余裕の度合いなどを調べることができる.図では作業の開始日を表すノード(結合点)を作業を表す矢印で結んで作業の流れを示す.また矢印に作業に要する日程,工数を記述する.作業開始のノードから終了のノードまでを結んだ経路のうち,作業日程に余裕がまったくない経路をクリティカルパスという.クリティカルパスの管理が所定の日数で作業を終了させるために重要である.
工程管理上重要なクリティカルパスとその日数あるいは工程の計算方法は次のようになる.
クリティカルパスの計算例
丸数字はノードを表す.「A:5」の表現は,作業Aの日数が5日であることを表す.ノードの脇の「5/10」は最早作業開始日が5日目,最遅作業開始日が10日目であることを表す.
ノード6の最早作業開始日は,1→3→6であれば10+4で14であるが,7からのダミー作業があるため,1→4→7の7+8の15となる点に注意.最早作業開始日は複数箇所から合流した場合は遅いほうを選ぶことになる.同様にノード8も1→2→5→8の16と1→4→7→6→8の21の遅いほうの21となる.
最遅作業開始日は,ゴールのノード10から逆に辿っていく.ノード8は25-4で21,ノード9は25-3で22となる.ノード7の最遅作業開始日は,10→8→6→7の25-4-6の15と10→9→7の25-3-2の20のうちの早いほうの15となる.最遅作業開始日は複数箇所へ分岐する場合は早いほうを選ぶことになる.
クリティカルパスは,各ノードの最早作業開始日と最遅作業開始日が一致しているノードを結んだ経路となる.上記の例の場合であれば,1→4→7→6→8→10がクリティカルパスとなる.なお最早作業開始日と最遅作業開始日の差は作業に関する余裕である.例えば1日であれば1日遅れても全体の日数は延びない.
上記のPERT図の作業Fの日程が2日短縮できたとする.このとき各ノードの最早,最遅作業開始日を計算し直し,クリティカルパスを求めよ.また全体の日程が何日短縮できるか求めよ.
ある問題に対する要因を視覚的に示すことで理解しやすくする方法.問題の発生に対して複数の要因が考えられるときに,それらの要因がどのような関係にあるのかを図示する方法.重複する要因の排除,絞り込みを行うこともできる.
自分の身の回りの事柄で,うまく行っていない例を使って連関図で要因の分析を行ってみる.
目的(解決したい問題)に対して,それを達成(解決)するための手段(対策)を言葉で表しながら掘り下げていく手法.まず目的に対して直接思い浮かぶ手段を書き,さらにその手段を実行するための手段を書いていく.この作業を繰返すことにより,具体的で実行可能な方法を見いだすことができる.いわゆるトップダウン(大きなテーマを細かなサブテーマに分割する)の考え方である.
系統図法は必ずしも図の形で表す必要がない.例えばワープロなどの機能の一つであるアウトライン機能,あるいは専用のアウトラインプロセッサのソフトを利用してやれば簡単に処理できる.