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主観情報処理研究所

経営情報システム:顧客満足度経営(最終更新:2015/12/06 16:33:44 JST)

顧客満足度経営

企業でもっとも重要な収入源は言うまでもなく顧客である.企業は顧客に対して製品やサービスを提供し,それに応じた対価を受け取っている.したがって,企業が提供する製品やサービスに対して,顧客が十分満足できなければ,つまり払った対価に見合っていないと判断されれば,企業は収入源を失うことにもなりかねない.顧客満足度経営とは顧客満足を常に念頭に置いて経営を行うことである.以下では顧客満足度経営に関連する事柄を紹介する.

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ナレッジマネジメント

企業や組織には長年行われてきた活動により,種々の情報,知識,ノウハウなどが蓄積されている.ナレッジマネジメントとは,企業や組織が経営目標を達成するために,価値のある知識を発掘し共有化することで,さらに新しい知識を創造し活用することに結びつける一連の経営活動のことである.ITの発展により,後述のようなシステムを利用することで,有益な知識の蓄積,移転,創造の活動を計画的,効率的,全組織的に行うことが可能となり,個人の持っている有益な知識を全組織の知識に移転して共有することが可能となっている.ナレッジマネジメントを工学的な視点に立ち扱ったものは,ナレッジエンジニアリングと呼ばれる.

知識の種類

一般に知識は形式知と暗黙知の2つに大別することができる.形式知は表現が比較的容易な知識であり,情報収集と整理活用が比較的容易である.これに対して暗黙知は表現が難しく,収集や移転活用も難しい.しかしながら,2種の知識を全体的にとらえて活用していくことが組織の発展には不可欠である.

ナレッジマネジメントと顧客満足度経営

顧客満足度経営では顧客満足度の向上が重要事項であるので,ナレッジマネジメントにより顧客からのフィードバックとして得られる知識情報を収集,蓄積,移転,共有,そして活用することが重要である.このような活動が有効に機能すれば,顧客満足度を改善することができ,企業や組織の価値を高めることにつながる.

ナレッジマネジメントシステム

ナレッジマネジメントを実施するためには,システム化が不可欠である.システムには,計画,実施,評価,処置のいわゆるPDCAの4段階に対応した処理が含まれる.コンピュータを利用して構成する際には,通常大容量のデータベースと情報格納処理と検索処理のためのソフトウェアが必要となる.この時利用されるデータベースはナレッジベースと呼ばれる.

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顧客関係マネジメント

企業と顧客との接点の情報を広く収集,蓄積し,それを利用して顧客との良好な関係を構築し,維持するものが顧客関係マネジメントである.例えば,顧客との対応情報を一元化して共有することにより,顧客からの問合せへの対応時間を短縮化すること,あるいは問合せに付随する付加情報を提供することで,顧客満足度の向上を図る.そのことにより顧客をつなぎ止めようとする.なお,顧客とは顧みる客であり,一度きりの客は顧客ではない.いわゆるリピータにするかが重要である.

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