http:www.sip-ac.jp/sip/konan_text/sa03-01.html,        © 2001 Ayumi Yoshikawa
主観情報処理研究所

システム監査:システム監査の計画(最終更新:2015/12/06 16:33:44 JST)

システム監査の計画

この章の内容

  1. 監査計画の目的と体系
  2. 中長期計画書
  3. 基本計画書
  4. 個別計画書

[*]下へ▼ ▲[#]上へ

監査計画の目的と体系(教科書72ページ)

監査計画策定の目的(教科書72ページ)

監査計画の策定の目的は次の通り.

システム監査の効果的な実施では次の事項が重要.

監査の実施で重要な事柄は次のようなものがある.

なお,監査のPDCAサイクルは次の4フェーズとなる.下記の4フェーズを継続的に繰り返していく.

  1. Plan: 監査の計画
  2. Do: 監査の実施
  3. Check: 差異の確認,意見の調整
  4. Act: 是正措置,意見・手続きの見直し

監査目的の明確化(教科書72ページ)

システム監査の目的は,情報システムの安全性,信頼性,効率性(安・信・効)を高め,確保することにある.各比重は監査対象により変化する.監査目的を設定する際に留意すべき事柄には次のようなものがある.

監査業務の効率化(教科書73ページ)

システム監査をどこまで精緻に行うかは,結局は費用対効果.監査に要する費用と監査により得られるリスクの軽減効果を見積り,それにより方法を決定する.

システム監査技術者の育成(教科書73ページ)

システム監査技術者の育成には時間がかかるため,中長期計画の中で人材育成の方針(教育・実務経験など)も盛り込んでおく必要がある.

[*]下へ▼ ▲[#]上へ

監査計画の体系(教科書74ページ)

監査計画は次のように分類できる.

[*]下へ▼ ▲[#]上へ

監査時期の設定(教科書74ページ)

監査の時期や回数は監査対象の性質により次のように分類することができる.

[*]下へ▼ ▲[#]上へ

中長期計画書(教科書74ページ)

中長期計画書は,中長期経営計画やシステム計画書に対応して,3年から5年の単位で作成する.中長期計画書では,中長期で検討する必要のあるシステム監査の基本方針やシステム監査技術者育成の基本方針を決定する必要がある.

中長期計画書の役割(教科書75ページ)

中長期計画書は,システム監査の基本方針を示すためのものである.扱う内容としては次の3つが挙げられる.

システム監査活動の方向づけ
システム監査活動の基本的な方向の明確化.監査方針,重点監査対象(情報システム,業務など),重点監査テーマ(有効性,有用性,信頼性,安全性,機密性,可用性など)
経営目標などとの整合性
中長期経営計画の経営目標,情報戦略,情報システム化計画などとの整合性を考慮
システム監査実施体制の整備
システム監査技術者育成の方向づけ,監査ツールなどの環境整備の方針

[*]下へ▼ ▲[#]上へ

中長期計画書の必要性(教科書75ページ)

システム監査にかけることができるコストも時間も有限である.そのため次のような理由により中長期計画書が必要とされる.

[*]下へ▼ ▲[#]上へ

中長期計画書の記載項目(教科書76ページ)

以上より,中長期計画書には次のような項目を盛り込む.

[*]下へ▼ ▲[#]上へ

基本計画書(教科書77ページ)

基本計画書は,年度単位で行うシステム監査の内容を示したものである.年度ごとの経営計画や情報システム計画書に対応して作成されれる.

基本計画書の役割(教科書77ページ)

基本計画書を作成する目的は次のようなものが挙げられる.

[*]下へ▼ ▲[#]上へ

基本計画書に必要な内容(教科書77ページ)

基本計画書に盛り込みべき内容は次のようなものが挙げられる.

[*]下へ▼ ▲[#]上へ

基本計画書の立案上の勘案事項(教科書78ページ)

基本計画書を作成する際に考慮すべき事項には次のようなものが挙げられる.

[*]下へ▼ ▲[#]上へ

基本計画書の記載項目(教科書78ページ)

基本計画書には次のような項目を記載する.

[*]下へ▼ ▲[#]上へ

個別計画書(教科書79ページ)

個別計画書には,個々のシステム監査業務ごとの具体的な作業内容,日程,実施方法などを記述する.

個別計画書の役割(教科書79ページ)

個別計画書の役割は次のようなものが挙げられる.

[*]下へ▼ ▲[#]上へ

個別計画書の必要性(教科書79ページ)

個別計画書の必要性は次のようなものが挙げられる.

[*]下へ▼ ▲[#]上へ

個別計画書の記載項目(教科書80ページ)

個別計画書には次のような項目を記載する.

[*]下へ▼ ▲[#]上へ

個別計画書立案上の留意点(教科書82ページ)

個別計画書を立案する際に留意すべき点には次のようなものが挙げられる.

[*]下へ▼ ▲[#]上へ

個別計画書の妥当性の確保(教科書83ページ)

個別計画書は,有用性と実現可能性についてレビューを受ける必要がある.それぞれのチェックポイントは次のようなものが挙げられる.

[*]下へ▼ ▲[#]上へ

このサイトに関するお問い合わせは,連絡先のページをご覧ください.

このページのボトムへ講義資料このページのトップへ

前のページに戻る  1  次のページへ進む   システム監査の目次に戻る ,        © 2001 Ayumi Yoshikawa