http:www.sip-ac.jp/sip/konan_text/mis08-01.html,        © 2001 Ayumi Yoshikawa
主観情報処理研究所

経営情報システム:経営で利用されるシステム(最終更新:2015/12/06 16:33:44 JST)

経営で利用されるシステム

経営ではいろいろなシステムが利用されている.ここではそれらのシステムについて概説する.より詳細な解説は専門の講義が用意されているので,興味がある人はそちらを受講されたい.

この章の内容

  1. 経営支援システム
  2. 機能別業務システム
  3. オフィスの生産性向上のためのシステムとEUC
  4. 企業間システム
  5. エキスパートシステム・戦略的情報システム
  6. データウェアハウス

[*]下へ▼ ▲[#]上へ

経営支援システム

経営を支援するために利用されるシステムは経営支援システム(MSS)と呼ばれる.これらには,次の3つの支援レベルのタイプがあるとされている(吉沢著,戦略的システムライフサイクルマネジメント,ITEC,2002).

  1. データ支援システム
  2. 意思決定支援システム(DSS)
  3. 経営者支援情報システム(ESS)

[*]下へ▼ ▲[#]上へ

データ支援システム

データ支援システムは,文字通りデータあるいはデータ処理の結果得られた情報を使って経営を支援するためのシステムである(吉沢,前掲書).システムの性格により,トランザクション処理システム(TPS)と情報報告システム(IRS)に分けることができる.

トランザクション処理システム

トランザクションとは日常的な取引を意味する.つまり組織内の日常的な取引データを収集・蓄積・処理するためのシステムである.蓄積されたデータにより構成されるデータベースは,他のシステムで利用されるデータを提供する意味でも重要である.経営支援システムの中の最も基盤となるシステムとも言える.

情報報告システム

経営状況の管理のために,あらかじめ定めた形式で報告書を自動的に作成し,伝えるシステムである.先のTPSのデータをもとに報告書を作成する機能のほか,後述のデータウェアハウスなどの分析結果を報告する機能を持つ場合もある.ただし,形式が固定されているため,経営支援に必要な情報のすべての部分をカバーすることは難しい.

[*]下へ▼ ▲[#]上へ

意思決定支援システム

一般に,企業の経営で戦略を選択する場合などでは,IRSから出てくる定型的な情報だけでは不十分なことが多い.既に意思決定のところでも触れたが,経営に関する意思の決定を行う場合には,いろいろな戦略が適用できる.それらの経営戦略の意思決定の支援を行うためのシステムが意思決定支援システムである.通常,システムは,各種データを収集・処理・蓄積したデータベースとそのデータを用いて推論処理を行い戦略を決定するモデルベース,利用者への入出力に用いられるユーザインタフェースから構成される.モデルベースの部分に専門家の知識を取り入れた意思決定支援システムが後述するエキスパートシステムと考えることもできる.

[*]下へ▼ ▲[#]上へ

経営者支援システム

経営者レベルの管理活動を対象とした情報システムである.経営情報システム(EIS),あるいは経営者レベルの意思決定支援システムと呼ばれる.

[*]下へ▼ ▲[#]上へ

このサイトに関するお問い合わせは,連絡先のページをご覧ください.

このページのボトムへ講義資料このページのトップへ

前のページに戻る 1  2  3  4  5  6  次のページへ進む   経営情報システムの目次に戻る ,        © 2001 Ayumi Yoshikawa