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主観情報処理研究所

情報システムの分析と設計:コミュニケーション図(最終更新:2015/12/06 16:33:44 JST)

コミュニケーション図

コミュニケーション図は前章で触れたシーケンス図ともに相互作用図と呼ばれる.

この章の内容

  1. コミュニケーション図とは
  2. コミュニケーション図の構成要素
  3. コミュニケーション図に関係するその他の図

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コミュニケーション図とは(教科書126ページ)

コミュニケーション図はシーケンス図と同様,相互作用図の一種である.シーケンス図がオブジェクト間の時系列に沿ったメッセージを重視したのに対し,コミュニケーション図はライフライン間の関係を重視する.コミュニケーション図の一例は教科書126ページ図6-1を参照のこと.

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コミュニケーション図の構成要素(教科書127ページ)

コミュニケーション図のデザイン要素には教科書127ページの表6-1のようなものがある.以下概説する.

アクター(教科書127ページ)

システムの外部でシステムを利用するものをライフラインとして用いることができる.ユースケース図でのアクターと同じ位置づけ.表記方法もユースケース図と同様,スティックマンを用いる.

ライフライン(教科書127ページ)

シーケンス図と同様相互作用に参加するオブジェクトを表す.表記方法もシーケンス図と同様,長方形で表記.ただし,生存期間を表す垂直方向の破線は描かない.ライフライン名はシーケンス図と同様「オブジェクト名:クラス名」で記述する(教科書128ページ図6-2参照).

リンク

ライフライン間の結びつきを表す.ライフライン間の直線で記述.

メッセージ(教科書128ページ)

シーケンス図と同様,オブジェクト間で相互作用を表すためにメッセージが使用される(教科書128ページ図6-3参照).

なお,メッセージには,同期メッセージ,非同期メッセージ,戻りメッセージの3種がある.意味は既出のシーケンス図での各メッセージと同じである.

メッセージの書式は次の通り.

シーケンス番号[条件]:メッセージ名(引数)
シーケンス番号*[繰り返し条件]:メッセージ名(引数)
戻り値を割り当てる先の属性=メッセージ名(_):"戻り値"
	
または
戻り値の型=操作名(_):戻り値

アクティブオブジェクト(教科書130ページ)

シーケンス図と同様,能動的に動作可能なオブジェクトを指す.両脇が二重線になった長方形でライフラインを表記(教科書130ページ図6-5参照)

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コミュニケーション図に関連するその他の図(教科書130ページ)

使用している教科書にならっているため,この章に入れているが,独立した章を設けるか,あるいはクラス図に引き続き記述したほうがよいと個人的には思う.

オブジェクト図(教科書130ページ)

オブジェクトは教科書131ページ図6-6のように長方形で2つの区画を持つ.上段にオブジェクト名,下段に属性値を書く.なお属性値は省略可能.

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